万理01 – キュートな学者の万理先生

ホテルの一室で、万理は先輩教授の岡田に抱かれていた。

生物学者の万理は、研究所の飲み会の時に介抱してくれた妻子持ちの岡田と、なんとなくそうゆう関係になってしまったのだ。

5年間彼氏のいない万理は、ダラダラとその関係を続けていた。

「八栗君、君とエッチすると、女子高生を犯してるみたいだよ、、、あぁ、凄く濡れてるね、、、こんなに幼く見えるのに、ここは、もう大人なんだね」

下から岡田を見上げる万理は、明らかに不愉快な顔をしている。

27歳になる万理は、小柄で童顔なので実年齢より若く見られる。

子供の頃から男勝りな性格の万理は、若いとか、女性扱いされることを極端に嫌う傾向にあった。

「誰も、八栗君がこんなにエロい身体の持ち主だとは知らないだろうなぁ、、、柔らかく揺れる大きなおっぱい、、、、やらしく突き出したムッチリなお尻、、、腹筋の動きがよくわかる引き締まったウエスト、、、白く透けるような肌、、、、色素の薄い乳首とマンコ、、、、産毛のように少ないマン毛、、、、こんな幼い顔なのに誰も想像つかないよね」

下品に自分の身体を評価され、万理は目を強く閉じた。

普段から小さめサイズのブラジャーに、ブラウスは一番上までボタンを閉め、ズボンの下にはスパッツを履き身体のラインをなるべく出さないようにしている。

研究に集中している時に、女性を見るような視線が邪魔でしかないからだ。

「しかし、八栗君は、マグロだな、、身体は、こんなビクついてるのに、まったく声を出さないね、、、ま、声を我慢してる顔も可愛いけど、、、、う、、イキそうだ、、、、ねぇ、、そろそろ生理だよね、、中で出しちゃダメかな?」

万理にキッと睨み付けられた岡田は、そのまま腰を振り続けコンドームの中に果てた。

万理は、行為が終わるとシャワーも浴びず、いつものようにそそくさと服を着て部屋から出て行く。

「岡田教授、、、奥さんに悪いから、もうこんな関係やめにしましょ」

万理は、ドアを閉める前に捨て台詞を言い、返事も聞かずにドアを閉めた。

足早にホテルの廊下を歩き、エレベーターに乗り込む。

「もう、男は調子に乗ると、すぐあんな無責任なことを言い出す、、なにが安全日よ、、いま絶賛、排卵中よ、、もうやだ、、私、もう男なんていらない、一生を研究に捧げよう、、、、」

5年間、男から遠ざかっていた万理は、人並みの欲求からくる一時的な気の迷いで、岡田とそうなってしまったが、先ほどの岡田の態度で、元の自分に戻ることができた。

「そうだわ、私はジャンヌ博士のようになるの、、ジャンヌ万理よ、、、ん、ジャンヌ八栗か、、ジャンヌ・マリリンも捨てがたい、、、、いやいや、名前は変えなくていいか」

エレベーターから、飛び出るように歩き出した万理は、一点の迷いもない顔で家路についた。

万理の尊敬するジャンヌ博士は、19世紀の生物学者で、その当時、女性の学者など見向きもされなかった彼女は、男装をして男と偽り研究職に就いた学者だった。

高校の時にその自伝を読んだ万理は、その男に媚を売らない勇ましい人生感に憧れ、いつしか人生の目標をジャンヌ博士に設定し、生物学者の道を選んだのだった。


翌日の研究室で、万理はいつものように、犬のDNAの採取をしていた。普段から研究室にひとりで閉じこもると、時間も忘れ、食事をしないこともしばしばだった。

「八栗先生、今度は中央アジアのパートナーからサンプルが届きましたよ、、お、相変わらずお綺麗ですね、万理先生っ」

後輩の高橋が、ノックもしないで入ってくる。

「ありがとう、そこに置いといて」

万理は、ニコリともせず高橋にお礼を言った。

いつもなら『それセクハラよっ』くらいのやり取りはあったが、今日の万理は素っ気なかった。

万理に対して露骨に好意を寄せてくれる高橋に、万理も少し興味があったのだが、昨日の一件で男に対して完全にシャットアウトの態度になっていた。

「ここにサインだけ、お願います」

ただならぬ万理の話しかけるなオーラに、用事だけ終わらせ尻尾を巻いて部屋から出て行く高橋だった。

高橋が出て行きドアが閉まるのを確認すると、右手の中指を立てて入り口を睨み付けた。

「ふん、男なんてっ、、この指、突っ込んで奥歯ガタガタ言わしたろか、わーれー」

万理は、悪態をつくことでストレスを発散する癖があった。

ブブーッ、ブブーッ

万理の携帯が震え、メッセージを受信したことを知らせる。

岡田が昨日のことを謝る内容だった。

同じ研究所の教授なのでブロックすることもできず、既読のまま返事はしなかった。

万理は、携帯を机に置くと、また携帯に向かって中指を立て、舌を出した。

もう岡田の事はふっきれたようだ。

万理は、先ほど届いた箱の梱包を開けるために作業台へ向う。

「本当にありがたいわ、これで5割くらい集まったかしら」

万理の元には、世界中の在来種犬の遺伝子を調べるために、各地域のパートナーから体毛サンプリングが届けられる。

万理は、犬のDNAを世界地図にマッピングした遺伝子地図を作成していた。

これは、古来から人の側にいた犬の進化に、人が大きく影響しているというジャンヌ博士の論文を立証する為でもあった。

万理02 - 興奮の大発見だ万理先生
「え、これ、、、えっ?」 中に小分けにされている、犬の体毛のサンプルをチェックしていた万理が、慌てて書棚から1冊の本を持ってくる。 ジャンヌ博士が最後に残した論文だった。 「まさか、、そんなはず、、、え、いやい...